ヴィンテージ JCCD-10009

北村英治 エディ・ヒギンズ スコット・ハミルトン 遠山晃司 
 


音色は深く熟成 コクのあるまろやかジャズ

北村英治(cl)     
スコット・ハミルトン(ts) 
    エディ・ヒギンズ(p)
遠山晃司(b)
  
2003年 11月発売 ¥3,000(税込) 
製造元:(株)アルメディオ 発売元:JAZZ COOK
Recording Date:July.6-7.2003
[曲目]
1. イッツ・ビーン・ア・ロングタイム 2. 恋人よ我に帰れ 3. ナイチンゲイル・サング・イン・バークリースクエア 4.  我が心のジョージア 5. 枯葉 6. マチルダ 7. LOVE 8. 古い十字架 9. サムデイ・スイート・ハート 10. メモリーズ・オブ・ユー 11. バック・ホーム・アゲイン・イン・インディアナ 
 
 昨年久しぶりでスコット・ハミルトンと共演した。コンサートの後一緒に食事をしながら、私と初めての出会いの話に及んだ。彼は実に良く覚えて居て、あれは1979年で、彼にとっても思い出に残るレコーディングだったと話して呉れた。「もしチャンスが有ったら又何かやりたいね。」と云う話になった。ギンギンで無く心の温まる様な雰囲気のものをやって見ようかと意気投合しこのレコーディングをする事にした。

 スコット・ハミルトンは若くしてデビューし、すぐ世界から注目されスターとしての地位を保ちつつ今日に及んで居る。ただひたすら素晴らしい音色とフィーリングでスコット・ハミルトンの世界を繰り広げ、世界中の人達に愛されて居る。現在の彼のプレイは正に熟成されて居ると云えよう。

 この話が持ち上がってから私はメンバーの構成を考えて見た。スコットは私に任せると云って居るが責任は重大である。決めかねた私は再度スコットに相談し、ピアノはエディ・ヒギンズ氏にお願い出来ればと云うことになった。スコットが丁度6月にエディ・ヒギンズと来日するので、スケジュールをプロモーターの西蔭氏に打診して、レコーディングの話をした所、西蔭氏が「エディさえOKならスケジュールを空ける様にして、僕も協力するよ。」と云って呉れたのでスコットを通じてエディに連絡をとってもらった。私にとっても願ってもない事なので、これが実現すればきっと大勢の人達に喜んでもらえるCDが出来るだろうと大いに胸をふくらませた。ピアニストのエディ・ヒギンズは円熟した最高のプレイを聴かせてくれるのでこのコンビは大いに期待の出来るものだと思った。有り難い事にエディ・ヒギンズからの返事もOKが出てこのレコーディングが出来た訳だ。始めにスコットと話した様にソフトな感じのものをやりたかったのでドラムは無しで遠山晃司のベースだけにした。彼もベテランの音楽を知り尽くした最高のベーシストである。きっとエディもスコットも気に入って呉れると思った。

 スコットにスタジオは秋田の大潟村だと話したら是非家族も同行したいと云うので、たまにしか会えない奥方や子供達と一緒に過ごせるのならばと私も大賛成した。そのせいもあってかレコーディングでもスコットのプレイは実に温かいものを感じさせた。勿論エディ・ヒギンズと遠山晃司も最高のプレイをして呉れた。時間に追われてと云う感じがないので気楽に良いプレイをしてもらえたと思う。それだけに味のあるスコットやエディの最高のものが随所に光って聞くことが出来る。やはり熟成された人達だからかもしれない。

 レコーディングエンジニアの河内伸介も初めて接するグレイトな二人の音を生で聞き、自分の目の前での演奏にただただ感激をして居た様であったが、実によく音を録り、まとめて呉れた。

 余談になるが、食事担当は私で、皆に私の料理を味わってもらったが、全部気に入って呉れた事はとても嬉しかった。日本そばから始まり、ポークビーンズ、ラムチャップ、海の幸オリーブ焼き等々。エディ・ヒギンズ曰く、「エイジは素晴らしかった、特に料理がね。」

北村英治


★レコーディングの様子は 河内スタヂオホームページに掲載されております。
河内スタヂオホームページ http://www.kochistudio.com

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